Mollusk

集積所。

日記(2023-07-11)

朝、通勤のためにバスに乗る。バスの天井近くの湾曲部には広告が所狭しと貼られている。その中に(おそらく児童が書いたでだろう)習字作品があった。ざっと目を通すと、「登る」「成長」「光」などの文字が並んでいる。文字の選択の背景にある種のイデオロギーが感じられる。我々は、集団の中で上に上がることや成長することが「良きこと」であると無意識のうちに刷り込まれている。その先にある全てを照らす啓蒙の光が希望の象徴であると思い込まされている。しかし、僕のように社会に適合できない人間は、ひっそりと暗闇の中で、周りのスピードについていけずに立ち止まることもあるだろう。そこで安らう人間にとって、上記のようなメッセージは煩わしいものでしかない。資本主義を駆動させるためのとても小さな歯車たち。こういうものを無くしていかなければいけないと思う。